黒部横断沢登り
黒部川十字峡に流れ込む棒小屋沢と剣沢。
剣岳に突き上げる剣沢と池ノ谷。
棒小屋沢、剣沢、池ノ谷の三本の谷は、
いずれも冷たい豊富な水量を有している谷であり、
いずれも大ゴルジュを形成している谷であり、
いずれも沢ヤにとって憧れの谷である。
三本の谷は長野県から富山県にかけて直線的に並んでいて、
継続沢登りをしてくれと言わんばかりである。
1983年夏に中尾政樹氏が池ノ谷->剣沢->棒小屋沢の順で継続沢登りをした。
(途中メンバーは入れ替わり、剣沢大滝は大きく高巻いている)
それ以降、どうしてか誰もやらなかった黒部横断沢登り。
僕がまだ駆け出しのころの2011年正月キノポンこと木下徳彦と屋久島に来ていた。
そこでキノポンが2007年に黒部横断をトライし敗退した話を聞いた。
そのときはじめて黒部横断沢登り(棒->剣->池)はだれもやっていない課題だと知った。
それから4年と半年が経ち、僕の沢登りのレベルが上がり大部という沢仲間ができたが、
世間の沢ヤが怠慢なのか臆病なのか興味がないのか黒部横断はまだ未完のままだった。
学校の学祭休暇、仲間、体調、天候、雪渓状況、全てに恵まれて成し遂げることができた。
今回の僕らのルート。10/18-10/27
赤岩尾根→冷乗越→棒小屋沢ゴルジュ→十字峡→剣沢大滝→長次郎谷→池ノ谷乗越→池ノ谷ゴルジュ→馬場島
10/18:簗場駅=大谷原5:20-冷乗越11:00-牛首沢出合16:15
19:泊地7:20-棒小屋沢ゴルジュ内14:40
20:泊地8:20-十字峡12:30-剣沢平16:30
21:泊地6:50-焚き火テラス14:30
22:泊地6:00-緑の台地13:00-岩稜上のテラス18:00
23:泊地6:00-D滝落口16:00
24:泊地6:30-二股11:30-真砂沢ロッジ14:00
25:泊地8:00-池ノ谷乗越11:30-池ノ谷左股2000m地点18:30
26:泊地7:00-池ノ谷ゴルジュ上9:30
27:泊地6:15-白萩川出合13:00-馬場島14:30=アルプスの湯-上市駅
馬場島にて。
けんけんじりじり